Webマーケティングの実戦で成果を出す厳選フレームワーク
グラシズの土谷です。
グラシズは自社をリスティング広告代理店と表現していますが、「マーケティング」と「高確率な成果」を重視しているWebマーケティング会社です。
どの企業も業績向上に向けて日々努力を続けています。しかし、残念ながらすべての企業が必ずしも思ったような成果が得られているわけではありません。
私がMBAで得た知識と2014年の創業以来、40業種以上のクライアントのWebに関する相談を受け実践の中で培われた、Webマーケティングで高確率に成果を出す取り組みをご紹介することで、お力になれることがあると思い時間を見つけて連載していきます。
コンテンツ
経営戦略の全体像
企業の経営戦略は大きく、
- 競争戦略
- マーケティング戦略
- オペレーション戦略
- ヒト
- モノ
- カネ
の6つの領域に分類できます。
この各領域で数多くのフレームワークが開発されています。フレームワークとは、先人たちが試行錯誤の結果、見出した最善の手、定石のことです。
経営の実戦で、このフレームワークという”武器”を適切なタイミングで選択し使い分けることで、失敗を避け、正しい方向へ歩みを進めることができます。
マーケティングのレイヤーと範囲の違い
ここで本記事で扱う範囲を定義します。本記事ではWebマーケティングの範囲において議論を展開していきます。
なお、マーケティングという言葉には様々な定義がありますが、弊社は高確率で成果を出すことを重視しているため、「顧客に買ってもらうための仕組みをつくること」と定義しています。
ちなみに、”デジタルマーケティング”と”Webマーケティング”の違いは扱う領域の広さです。Webマーケティングは、その名の通りWebサイトとWeb広告を中心とした施策のことです。
一方、デジタルマーケティングはWebサイトやWeb広告の領域にとどまらず、デジタルで得られるデータやオンラインでの顧客接点を活用する施策であり、Webマーケティングと比べ、扱う領域が格段に広いといえます。
使用する武器を最小限にそぎ落とし、磨く
過去10年間で40業種以上のクライアントのWebに関する相談を受けてきた私が「1⇒10」フェーズで成果を出すために、不要なモノを削ぎ落し、高確率で成果に導く厳選したフレームワークと施策をご紹介します。
世の中にはいろいろなフレームワークがありますが、Webマーケティングで一定の成果を出すには、実は以下のフレームワークと施策で事足りることがほとんどです。
- 定量・定性分析
- 売上にインパクトを与えるKPI設計
- セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング
- 3C分析
- 4Pのプロモーション
答えるべき問い
以下の問いに適切な回答ができれば、Webマーケティングで一定の成果を出すことができます。
顧客(ターゲティング)が
求めること(3C/顧客分析)を、
他社(3C/競合分析)よりも自社(3C/自社分析)が
上手くできる分野(ポジショニング)において、
適切な手段で伝えれる(4Pのプロモーション)施策は何か。
これは、STP、3C、4Pのプロモーションを埋めることができる便利な問いです。
ターゲティングとポジショニングが成否を分ける
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングは非常に重要なフレームワークです。これらの頭文字を取ってSTPと表現します。
セグメンテーション
市場をどの角度で切り出し、どのように碁盤の線を引くか。
ターゲティング
線を引いた碁盤の、どの領域を攻めるのか。
ポジショニング
攻めると決めた競合ひしめく領域において、自社がどのようなイメージを見込み客に与え、選ばれる理由を作るか。
を設計する一連の行為です。
STPは「誰」に「どのような提供価値」を届けるか、というビジネスの成否に大きな影響を与える大事な工程です。
環境分析は3C分析が命
環境分析で取り組むべきは3C分析のみで十分です。
マクロ分析(PEST)、業界分析(5Forces)はWebマーケティングの範疇においては不要です。
PEST分析は、政治・経済・社会・技術に関する分析を行いますが、Webマーケティングのレイヤーにおいて考慮が必要なケースは災害や法改正等などビジネスの根本を揺るがす環境変化が発生したタイミングです。
5Forces分析は、その業界の儲けやすさの構造を分析する手法です。Webマーケティングのフェーズでは既に製品・サービスが決まっているケースがほとんどのため、業界構造の儲けやすさを分析してもあまり意味はありません。
4Pは、プロモーション
4Pは、目的達成のために事業主側でコントロール可能な施策の組み合わせのことです。マーケティング・ミクスとも表現されます。
Webマーケティングにおいて”プロモーション”のみ、の考慮が現実的なケースがほとんどです。理由としては、”製品”、”流通チャネル”、”価格”に関しては、組織構造や部門間のパワーバランス、変更による影響度合いが大きく、変更を加えることが困難なケースが多く、考慮外とするのが現実的です。その一方で、”製品”、”流通チャネル”、”価格”に改善余地がある場合、適切に改善することができれば、ビジネスへ大きなインパクトをもたらすことができます。あなたがプロモーション以外の要素に影響を与えることができる立場であれば、是非積極的に改善を検討してみてください。
Webマーケティングのフェーズにおいては、SEO、検索連動型広告、ディスプレイ広告、SNS広告、アフィリエイト、純広告、メールマーケティング、オフライン施策の中からどの施策を選択し組み合わせ、目標獲得単価以内でLTV(生涯顧客価値)を最大化するかを設計します。
競争戦略は差別化戦略1本
競争戦略は、
コストリーダーシップ戦略/差別化戦略/集中戦略
の3つに大別されます。
中小企業のケース
中小企業は、
- 競合が存在する場合は、差別化戦略
- 競合が存在しない場合は、集中戦略
のどちらかしか選択肢はなく、競合が存在しないステキな企業はほぼ存在しないので、必然的に差別化戦略を取ることになります。
大手・中堅企業のケース
大手・中堅企業の場合に限り、競争環境や自社のリソースを鑑みて、コストリーダーシップ戦略の選択肢が生まれます。
つまり、世の中のほとんどの企業は差別化戦略しか選択肢はありません。差別化戦略において、重要な論点は「種類の違い(ポジショニング)」と「程度の違い(組織能力)」です。この2つの観点で「違いを作り、つなげる」ことで、競争優位性を構築し、Webマーケティングに落とし込んでいくことがポイントです。
最後に
限りあるリソースを成果に直結する施策に集中させる。これが成果を出すための鉄則です。
この記事が、Webマーケティングに取り組む方々の成果につながるキッカケになれば幸いです。
私がマーケティングコンサルティングを提供し、プロモーション、価格、製品(サービス)にアドバイスし売上を大きく伸ばした事例記事もぜひご覧ください。
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