アクセス解析がラクになる指標グループの使い方
こんにちは。グラシズ 野田です。
前回の記事で「カスタムレポートの作り方」についてまとめました。自分なりに「作り方に困ったら見直す」記事になったかなーと思っています。カスタムレポートを作成する上で「ディメンション」と「指標」について理解する事が重要です。
が、
前回の記事では、カスタムレポート作成時に設定できる「指標グループ」という機能について、さっと流す程度になっており 指標の理解が重要、といいつつ指標グループについての記述が少ない状態でした。 という事で今回の記事で指標グループについて、きちんとまとめます。
分かったつもり、ダメゼッタイ。
コンテンツ
指標グループってそもそも何?
前回の記事では「指標グループというものが作れるよ!ここで作れるよ!」ということはちらっと書いたものの 「指標グループって何よ」「どういう時に使うのよ」という事に触れていませんでした。 理解して、活用できないと意味がないですよねと。折角あるものは、有効に使いたいですよね。
Google AdSenseのヘルプによると(アナリティクスのヘルプには特に記載無し)
「指標グループは、関連するレポート指標の集まりです。 レポートに表示される指標は、選択する指標グループによって異なります。」
…そのままになってしまいますが、指標をグループ化したものが、指標グループです。
ではグループ化するとどんないい事があるんでしょうか。
デフォルトのレポートを例に見てみる
デフォルトのレポートにも指標グループは設定されており、例えば集客→すべてのトラフィック→チャネルのレポート画面では 図1の赤枠内のように指標グループが設定されています。
「あー、確かにあるね。」「でもサマリー以外見たことほとんどないわ。」と思った方には、この記事が役に立つ、はず。
図1.例:「チャネル」レポート上の指標グループ

図1の例ですと、各指標グループを選択した際に見ることのできる指標はそれぞれ図2のようになっています。
図2.「チャネル」レポート上の指標グループ 内訳

どんな時に使うの?
上記の例なら、「利用状況」に含まれる指標は全て「サマリー」にも含まれているし、サマリーだけ見ればいいじゃない!
という方もいると思います。でも
「このサイトって、流入チャネル毎に使われ方の差ってあるんだっけ?」という集客・行動傾向の差が知りたいのであれば、コンバージョン率を見る必要はないですよね。コンバージョン率は「どのチャネルから流入すると目標達成しやすいんだっけ?」といったコンバージョンに関することが知りたい時に見るべき指標です。
- 概要が知りたい→サマリー
- ページの閲覧状況が知りたい→利用状況
- 目標毎の達成状況が知りたい→目標セット
- eコマースの状況が知りたい→eコマース
といった風に指標グループを使い分けるのが効果的です。
何故なら、特に慣れない内は余計な情報が見えると思考の整理が遅れてしまったりします。「自然検索流入は新規セッション率が低いな。あ、でもコンバージョン率は参照流入の方が高い。えっと、つまりどういうことだってばよ?」なんてことになり、時間をロスする事になります。
つまり
「指標グループ」とは、得たい答えに対し 適切な情報(指標)をまとめたものというのが正しい使い方だと野田は思います。
「全部見えてれば、そこから自分で取捨選択するよ!」という頭の回転の速い方もいらっしゃるでしょうが… データをエクスポートして加工する際、不要なデータまで取れてると消したり何なりで手間が増えますよね?
非効率的です。効率的でないものを許しません僕。
例えば、サイトのタイプ別にこんな指標グループ
ECサイトの収益状況 |
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コーポレートサイト・ポータルサイトの利用状況 |
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これらにディメンションを掛け合わせれば、課題発見の分析ができます。参照元にすれば、流入経路別の分析が、ランディングページにすれば、ページ毎の分析が可能になりますね。
【最後に】カスタムレポートでの使い方
カスタムレポート上で指標グループを設定するには、エクスプローラ形式でカスタムレポートを作成します。
- 同じエクスプローラ形式のレポートなら指標グループを追加
- フラットテーブル形式のレポートならレポートタブを追加
というように使い分ければ、更に見やすく自分好みのカスタムレポートになること請け合いです。
図3.カスタムレポート 指標グループ作成画面

カスタムレポートの作成には手間がかかるかもしれませんが、一度テンプレート化してしまえば後の運用がグンとラクになる、はず。更に指標グループも「こんな時にはこの指標グループ」というものを持っておけば、分析のスピードも上がるはずです。是非、年始の業務改善の一つとして取り入れてみてください。